TikTokが最もエンゲージメント率の高いソーシャルメディアへ成長
ソーシャルメディアにおける企業間の競争が激しくなるにつれ、マーケティングにおいて価値の高いエンゲージメント率を得るのは年々難しくなっています。その中で、TikTokの登場はソーシャルメディア業界に大きな影響を与えました。エンゲージメントの観点ではInstagramが優れたプラットフォームと考えられてきましたが、2022年に入り、TikTokが上回るようになったと言われています。Socialinsider社のElena Cucu氏が、データの観点からTikTokのエンゲージメントについて分析しました。
食料品、飲料などの業界では10%以上のエンゲージメント率を記録
多くの企業がTikTokへ参入するようになったのは、その高いエンゲージメント率によってブランド認知が高められるからです。TikTokのエンゲージメント率は5.96%に上っており、昨年の5.11%から、さらに上昇しています。他のプラットフォームは値を下げており、Instagramは0.83%、Facebookは0.13%、Twitterは0.05%と差が広がりました。エンゲージメントの変化からも、消費者の興味がTikTokへと移っている傾向が示唆されます。
業界別にエンゲージメント率を見ると、上位から食料品、飲料、宝石、NGO、自動車の順に続きます。そのエンゲージメント率は10%を上回る場合もあるため、これらの業界に属する企業は、TikTokを用いると若いユーザー層へリーチできる可能性が高いと考えられます。一方、Instagramでは食料品・飲料に加えて、旅行や美術といった業界で高いエンゲージメントが記録されました。
TikTokにおける企業の投稿頻度は平均して一日一回にとどまっている
TikTokに参入した企業の中でも、その投稿頻度については慎重な態度が見受けられます。メディア業界は積極的にTikTokへ参入していますが、平均して一日一回の投稿にとどまっています。同じ業界でもTwitterには平均して一日五回以上投稿しているのを考慮すると、TikTokは少ない頻度でも高いエンゲージメントが期待できると考えられます。
まとめ
最近のトレンドを見ると、TikTokで人気を集めている短尺の動画は、今後も注目が集まっていくでしょう。ユーザーの興味に合致したコンテンツを提供できるTikTokでは高いエンゲージメントが得られる傾向が見られます。若いユーザー層へリーチしたいと考える企業では、TikTokへの参入が必須になっていくかもしれません。
参考資料