入力したプロンプトから一連のシナリオを表現する動画を自動で作成する
OpenAI社の「テキストを動画へ変換する」AIツールであるSoraは、その高い品質から大きな話題となりました。一部の専門家向けに公開されると、簡単な文章(プロンプト)を入力するだけで、現実に近いような映像が作成された様子が報告されています。従来のAIと比べても、映像の長さや解像度が指定できる点で優れています。一般公開の日程は発表されていませんが、今後、多くの業界で活用されていくことが期待されます。Conversation社がSoraによるコンテンツ生成への影響について解説しました。
マーケティングや広告、Eコマースなどでの活用が期待される
Soraに期待されるのは、その柔軟性であり、簡単な文章や素材となる画像から、様々な長さ、解像度の動画やアニメーションが作成できるようになります。Soraが活用できる分野としては、まず、マーケティングや広告が挙げられます。ChatGPTが文章作成プロセスを変えてきたように、ソーシャルメディアや各種媒体に掲載する高品質な動画を簡単に作成できるようになるでしょう。
また、Eコマースでも様々な活用方法が考えられます。例えば、動画の中で商品紹介するのに、ユーザーの興味に合わせて動画のシナリオをパーソナライズさせたり、衣類やアクセサリーなどを着用した様子を動画で紹介させたりすることが可能です。
人間の創造性を拡張し、動画制作プロセスの一部を簡素化する
Soraは、高品質な動画をより効率的に制作できるよう、動画作成プロセスの一部を自動化していく可能性を秘めています。コンテンツ制作者も、その仕事への取り組み方を変えていく必要があるかもしれません。人間の創造性をすぐに置き換えるとは見られていませんが、製作者のスキルやクリエイティビティが、より発揮できる環境になるよう支援してくれる存在になることが期待されます。
まとめ
期待の高まるSoraですが、その他のAIツールと同様、意図せず著作権を侵害したり、誤情報を拡散したりといったリスクについても指摘されています。これらの課題を解決するよう、サービス公開前に十分なテストを実施しているとの報道もあります。Soraを利用する企業においては、そのリスクを十分に理解しながら、適切な運用方法を見出していく必要があります。
参考資料
https://theconversation.com/openais-new-generative-tool-sora-could-revolutionize-marketing-and-content-creation-223806
著者:Takayuki Sato