ソーシャルメディアを通して、旅行者が抱く思考や感情を推察する
ソーシャルメディアの普及により、あらゆるニュース・調査・不安・苦情がリアルタイムに広まるようになった今、顧客の思考や感情を理解するのは企業にとって必要不可欠になりました。観光業界では、ソーシャルメディアに流れる観光客や地元住民の声を理解するよう、ソーシャルメディアにおけるデータ分析が求められています。ソーシャルメディアマーケティングを手掛けるSparkloft Media社のCEOであるMartin Stollが、ソーシャルメディアを通して、顧客の心情を理解する方法について解説しています。
新型コロナに関する情報が、旅行に対する感情へどう影響するかを継続的に監視する
新型コロナウィルス感染症COVID-19の影響から分かるように、観光客は、その社会状況から旅行に関するニーズや行き先をすぐに変えてしまいます。不正確な噂や偽情報は、多くの人に誤解されるリスクもあります。旅行者は感染症に関する新情報にどう反応しているか、ホテル滞在について不安を抱いていないか、延期した旅行を再予約するのか。このような質問に答えるには、ソーシャルメディアの感情分析が有効です。
感情分析は、ソーシャルメディアの各投稿がポジティブであったか、ネガティブであったかを判断する手法です。旅行に関係する新情報や、自社が実施したキャンペーンに対し、フォロワーの感情がどのように変化したかを監視し、その影響を確認するのに役立ちます。週次の変化や、地域別の違いといった比較によって、旅行者が何に不安を感じているのかを深掘りできます。
新型コロナが収束に向かった後、旅行に対する意識の変化が捉えられるよう備える
感情分析は年齢ごとに実施し、全ての旅行者を網羅するよう心がけます。COVID-19のパンデミックが収まっても、重症化するリスクの高いシニア層は、より長い期間、旅行を控えるかもしれません。旅行に関して肯定的な感情を抱かせる材料が出てこないか、ソーシャルメディアを通して確認を続けるべきです。コロナウィルスの影響で消費者は旅行そのものに否定的な感情を抱いていますが、感染対策にホテル業界が協力的な態度をとり続ければ、消費者はホテル業界に対して肯定的な感情を抱くようになるでしょう。
まとめ
ソーシャルメディアを活用した包括的なデータ分析を行う体制を整えておけば、未来の旅行者に対して理解を深めるのに良い機会となります。感情分析は、消費者の旅行に対する心情を捉えるのに効果的であり、旅行に対する印象が好転するタイミングを見出せるかもしれません。
参考資料
https://hospitalitytech.com/why-hotels-should-continue-monitor-social-media-sentiment-during-coronavirus