Eコマースやライブ配信に活用できるミニプログラムをビジネスの成長につなげる
WeChatは高級ブランド向けの広告を重視するようになってきました。企業側は、WeChatでの広告戦略を見直し、その予算が効果的に使われているかを気にするようになっています。高級ブランドにおけるWeChatの広告戦略について、米メディアJing Dailyが解説しています。
WeChatのミニプログラムは、2017年の公開以来、WeChat内のアプリとして利用が増えてきました。高級ブランドは、Eコマース、会員プログラム、イベント管理などの目的でミニプログラムの開発を行っています。例えば、Dior Beautyはライブ配信を行うミニプログラムを公開しました。WeChatをソーシャル・コマースのプラットフォームととらえ、ミニプログラムを通じて、フォロワー獲得から売り上げの向上へつなげる動きが見られます。
WeChatで利用が増える検索機能を使い、検索結果画面からサイトへの流入を生む
WeChatのユーザーは、検索機能を頻繁に利用するようになっています。そのため、検索結果画面の上部に表示されるブランド・ゾーン機能を使い、公式アカウントやミニプログラムの認知を高める企業が増えてきました。Cartierは、いち早くブランド・ゾーンの利用を開始し、自社のオンラインストアへの流入を増やしています。WeChatの検索結果画面は、ECサイトJD.comと連携しているので、企業にとってはEコマースの売り上げ向上の機会となります。
位置情報に基づいて表示できるモーメント広告は、中国人旅行者へ有効
中国人の旅行者はWeChatから情報収集するため、企業にとっては販売促進のチャンスです。高級ブランドは世界中の店舗をつなぎ、ユーザー体験の向上を目指しています。Michael Korsは、位置情報に基づいて表示できるモーメント広告を利用し、その都市を訪れた中国人旅行者へリーチする広告戦略を推進しています。WeChatは今後も広告オプションを改善していく見込みがあるため、国外にいる中国人向けの施策もより増やしていけるでしょう。
まとめ
高級ブランドや大手企業は中国市場へ経営資源を注ぎ、中国のユーザーへの理解を深めようとしています。ミニプログラム、検索機能、モーメント広告といった技術を通じ、高級ブランドの広告戦略が多様化してきました。さらに、自社内の顧客情報と組み合わせて、中国の消費者に関する分析を行うのが、今後のトレンドになると見られています。