ソーシャルメディアで商品を調べ、オンラインで購入するユーザーの多い中国市場
中国は全世界のインターネット市場のうち、21%の消費を占める大きな市場です。中国ユーザーの多くは、オンラインでの買い物を好み、商品情報を調べるのにソーシャルメディアを使っています。中でも、10億人のアクティブユーザーを有するWeChatは人気のあるソーシャルメディアの一つです。中国ビジネスに関わるメディアUtopiaは、WeChatにおけるEコマースの仕組みを解説しています。
CRMやリターゲティング広告など、ビジネスを拡大する機能が網羅されている
WeChatはEコマースに関する様々な機能が提供されています。CRM(顧客関係管理)やインフルエンサーとの連携、ソーシャルシェアリング、リターゲティング広告などを活用し、キャンペーンを展開する仕組みです。また、実店舗でのQRコード決済や、カスタマーサポート等も利用できます。
一方、WeChatでEコマースを展開する上での課題は、オーガニックな成長が難しい点にあります。WeChatショップにアクセスするのは、そのフォロワーに限られるので、広告・シェア・インフルエンサーで認知を獲得しなければなりません。検索エンジンとは異なり、WeChat外に発信するのが困難です。
広告やインフルエンサー、ソーシャルシェアリングを使ってビジネスを拡大させる
WeChatでEコマースを展開するには、KOLあるいはインフルエンサーとの提携が鍵です。中国ではインフルエンサーがブランド認知に重要な役割を果たし、高い投資対効果が期待できる分野でもあります。
また、広告は高価であるものの、訪問数の増加に寄与する手段です。ユーザーのフィードに表示されるモーメンツ広告、記事の下部にあるバナー広告、他社が公開したミニプログラムに表示される広告といった選択肢が提供されています。
他の公式アカウントと提携したプロモーションは、WeChatショップ訪問者を増やし、フォロワーを増やす効果が期待できます。ブランドや商品に関する記事を公開する際には、記事の末尾にコール・トゥ・アクションとしてQRコード等を設置し、読者がフォロワーになってくれるよう促すことも推奨されます。
まとめ
WeChatで、中国外の製品を中国市場に販売するケースが増え、徐々に一般的な手法となってきました。そこで認知を獲得するのはマーケティング予算が膨らむ場合があるため、WeChatが自社に合っているかどうかは、その目的によって異なってくるケースもあるでしょう。WeChatのEコマース機能はより成熟されていく段階ではありますが、今後も大きな発展が期待されています。
参考資料