2023年9月21日開催したYouTube主催の年次イベント「Made On YouTube」で、ビデオクリエイター向けのAIを活用した新ツール「Dream Screen」が発表されました。これは、短編動画ショートの背景用に静止画または動画を、テキスト入力するだけでAIが生成してくれるツールです。

▼より簡単にショート動画をつくるために

本ツールを利用すると、絵心がなくても、クリエイティブを制作する技術がなくても、アイディアのみで静止画・動画を生成できるため、動画クリエイターの力強い相棒となるでしょう。イベントでは、「コーヒーを飲むパンダ」を元に生成した静止画と動画が披露されました。しかし、動画においては一目でAI生成だとわかるようで、まだまだ進化の余地がありそうです。

「Dream Screen」は、2023年には一部のクリエイターを対象に試験運用され、今年2024年には提供範囲を拡大するとしています。

▼背景にはYouTubeショートの飛躍があり

2020年に提供開始して以来、YouTubeショートは右肩上がりの成長を見せ、2023年においては1日における視聴回数が700億回を超えました。2023年にはショートの収益化も始まり、既に多くのクリエイターたちが即席のアイディアやインスピレーションの共有に乗り出しています。その背景を踏まえると、ユーザーがより簡単に、アイディアを表現できるツールの必要が迫られていると言えるでしょう。

本ツールのリリースは未定ですが、将来的には、アイディアを入力だけで完結する動画編集や、既存のYouTube動画をリミックスしてまったく新しい動画に作り替えるといった機能の拡張を予定しているようです。