複数の人物画像から集合写真を作り出すAIグループショット
TikTokは近年のトレンドに従い、生成AIツールを積極的に展開しています。2024年12月には「AIグループショット」を公開しました。この機能では、複数の人物写真と元となるテンプレートを選択すると、AIが自動的に集合写真を作成します。
同様に、新しく開発された「AIセルフ」というツールでは、アップロードした自分の写真からアバターが作成され、他のテンプレートやプロンプトに利用できるようになっています。これらのTikTokが公開した生成AIツールについて、Social Media Todayが解説しています。
TikTokのAIセルフ機能と、メタ社が開発した生成AIツールの違い
TikTokのAIセルフと似た機能を、メタ社も「Imagine Yourself」という名称で公開しています。このツールでは、AIチャットボットからの質問に応じてプロフィール画像を作成し、FacebookやInstagramなどのプラットフォームでシェアする使い方が想定されています。
TikTokの生成AIツールが、現実にあったかのような集合写真やリアルなアバターを作成するのに対し、メタ社の生成AIは空想の世界にいるような非現実的な印象を与えます。これらの違いは、各プラットフォームの考え方に起因するものと考えられます。TikTokはエンターテイメント性が高く、ユーザー同士の楽しさを重視しています。一方で、FacebookやInstagramは日常の経験や思考、感情を共有するソーシャルメディアなので、AIで作成したものと現実世界を区別しているのかもしれません。
動画キャプションを自動生成するなど、生成AIの利用範囲が拡大
TikTokはユーザー体験を向上させるために、AIの活用を拡大しています。例えば、動画のキャプションを自動的に作成し提案する「Description ideas」や、アップロードした動画を人気のフォーマットに変換する「AI meme」が開発されていることが報じられています。これらの機能は、すべてのユーザーに提供されているわけではなく、iOS向けのベータ版アプリで試験運用されている点に注意が必要です。
まとめ
TikTokをはじめ、ソーシャルメディアにおけるAI活用は、激しい競争が繰り広げられています。それぞれのプラットフォームは、主なユーザー層が異なるため、開発されるツールにも違いがある点は興味深いところです。
参考資料
https://www.socialmediatoday.com/news/tiktok-adds-gen-ai-image-tools-caption-suggestions/736361/
Author:Takayuki Sato