歴史あるブランドも、WeiboやWeChatを通じ、若者向けKOLマーケティングに成功
WeiboやWeChatといった中国のソーシャルメディアではKOL(キー・オピニオン・リーダー)を使ったプロモーションを行う仕組みが備わっています。KOLマーケティングで先行する企業は、いかにKOLを選び、協業するかをよく理解し、ブランド認知の向上に役立ててきました。中国でインフルエンサーマーケティングを推進するPARKLUが、WeiboやWeChatを使ったKOLマーケティングの成功事例を紹介しています。
88年以上の歴史を持つ化粧品ブランドPechoinは中国内で安定した売り上げを持つものの、若者からの支持を獲得するのに課題を抱えていました。そこで、若年層からの注目を集めるため、化粧品業界の若い女性KOLを選定し、同社の商品を紹介させるKOLマーケティングを展開しています。中国のセール時期「独身の日」では、WeiboやWeChatを通じて1億4300万人のフォロワーへリーチし、若い層に向けたブランド認知の向上を達成しました。
中小レベルのKOLと協業し、ニッチな層とのエンゲージメントを深める
新たにブランドを立ち上げる場合、有名なKOLと協業し、一気にリーチを広げるのもいいかもしれませんが、既に顧客を抱えているブランドは、特定のニッチな層とエンゲージメントを深める方が効果的なケースがあります。中国のファッションブランドSemirは、流行に敏感な若い女性をターゲットに、比較的フォロワーの少ないKOLとの協業を選択しました。有名ファッション雑誌の編集者を中心に戦略を練り、Weiboで「明日何着る?」というハッシュタグを使ったキャンペーンは、5億を超えるインプレッション数を記録しています。
オンライン・オフラインをまたがったKOLマーケティングにより、その閲覧数は2億を超えた
コカ・コーラ社は、脂肪の吸収を抑える特定保健用食品コカ・コーラプラスを広めるため、オンラインとオフラインで大規模なキャンペーンを実施しました。有名人やKOLが、高級レストランからイベントまで、若者の注目を集められる場面ではどこでも、同社商品を飲んでいる様子をアピールしています。Weiboでの閲覧数は2000万を超え、WeChatや他のソーシャルメディアを含めた閲覧総数は2億に達しました。
まとめ
KOLマーケティングに成功した企業の中にはWeiboやWeChatの機能を試験的に利用しただけの企業もあるかもしれません。どのような意図であったかに関わらず、ターゲットとする層とKOLマーケティングの戦略が合致していれば、巨大な中国市場で膨大なリーチを獲得できる可能性が高まります。
参考資料